青き翼 THE FINAL〜命がけの戦い〜

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爽やかな朝…

俺は、ある一軒家の玄関の掃除をしていた。


「ふぅ…終わりだな。」

因みに俺は記憶がない…いわゆる記憶喪失ってやつだ。

全部忘れた訳ではない…自分が誰で、どこから来たのか‥これだけが分からないのだ。


「ケイスケさん、おはようございます。」


「あぁ!良助さん、おはようございます。」

ケイスケとは、良助さんが付けてくれた名前だ。


「掃除なんていいのに…記憶は戻った?」

「すみません…まだ。」


俺は倒れているとこを良助さんに拾われ、居候させてもらっている身だ。


「ううん、ゆっくり思い出せばいいよ。」


「ありがとうございます。今日は遅いですね?」


「多分そろそろ来るかと‥お!来た来た。」


「ごめん!良助!」

「遅いぞ!咲!」


咲さんとは良助さんの彼女で、可愛い部類に入る女性だ。

前にご飯をご馳走になったが、なかなか美味しかった。


「ごめんなさい‥支度に戸惑っちゃって…」


「学校でお仕置きだな。」

良助さんと咲さんは、中が凄く良いみたいで、喧嘩をした所を見たことがない。

居候させてもらってから、一週間しかたってないけど…。

「じゃあ、ケイスケさん行って来ます。」


「行って来ます、ケイスケ君!」


「行ってらっしゃい、二人とも!」

二人を見送り、家の中に入った。

いつも通り洗濯、掃除、洗い物を済ませ買い出しに出た。


「今日は何にしようかな?」


「きゃー!!泥棒ー!!」


今日の献立を考えていると、女性の叫び声がした。

泥棒?


「邪魔だ!どけ!」


泥棒は、走りながらこっちに向かって来る。

俺は、いつものように構えた。

ん?いつものように…?

「ちぃぃ!」

泥棒はナイフを取り出して俺に突っ込んできた。

「うらぁ〜!」


それを交わし、腹に一発パンチを食らわした。


苦しんでいる泥棒の背中に、肘で攻撃した。

「かっ…」


「時空だ…ん?」

??時空だん…?


倒れた泥棒に、俺は何をしようとしたんだ?


とりあえず、盗んだであろうバックを取り上げ警察を呼んだ。


バックを取られた女性に返し、警察に泥棒を預けた。



俺は何をしようとしたんだ?


スーパーに向かってる途中、さっきやろうとした事を考えていた。

時空だん…何か記憶の手がかりかも。


俺は懸命に思い出そうとした。


だが……

「う〜ん…全っ然思い出せん…。」


考えても拉致があかないので、買い物を済ませ家に帰る事にした。
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