短編小説
□◇言の葉遊び◇
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『願いは平等に叶わない』
変化も変調もなく,時計の針よりも面白味のない毎日
そんな日常を
最悪だと
もう嫌だと思い
非日常を切望する彼らが,
1人しかいなくても,
ほとんどがそうだったとしても,
彼らの願いは叶わない。
変化も変調もなく,時計の針よりも面白味のない毎日
そんな日常を
これで充分だと
願わくば一生続けと思い
日常を切望する彼らが,
1人しかいなくても,
ほとんどがそうだったとしても,
彼らの願いは叶わない。
だって,神様はみんなに平等でなければならないもの。
毎日毎日毎日
命を作るのと
捨てるのに忙しい神様は
彼らの願いを叶えてあげる時間がないから
一一神様は誰の願いも叶えない。
かくして,世界には日常と非日常が続いていく。