記念日
□星二君思フ
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ささやかに銀誕会場を設けさせていただきました
快援隊の辰馬自室にてです
ここから覗けますので良かったら覗いていってください
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その日辰馬は遅い夕食を終え早々と自室に戻って行った
懐には厨房に頼んであった折りを忍ばせて
窓の外には遠くに青く光る星が見えていた
窓辺に文机を移動し星々を肴に気に入りのぐい呑みを一人傾ける
武骨ではあるがしっくり手に馴染み含んだ酒の味を一層引き立てる逸品
いつもは大して器には拘り無く湯呑みである事が多いのだか
質素で造りの良い茶箪笥の中から無意識の内に手にしていた
いやどこか意識しての事だろう
サングラスを外して机の上に置く
『今日は地球も一際綺麗に見えるのう』
こんな夜は星々の光だけで十分
遠くで輝く星を愛しくて堪らなく感じる
それは今日が特別な日だからだろうか
机の上には酒の注がれたもう一つの酒器と
厨房に頼んでいたみたらしの団子が銘々皿に添えられている
脳裏では過去をゆっくりと旅をしているのだろう
窓の外を眺めながら時折ぐっと眉をひそめるのは辛い過去か…
しばらくしてふっ…と笑みを浮かべたり
時折、主の居ない筈のもう一つの酒器に目を向けては愛しむ様な表情を見せた
記憶にはいつも一人の人物が中心にいた
今日も当たり前の毎日を過ごしてくれていればいい
せめて今日一日は息災であれ
こんな事を願ってみても回りが放っては置かないのは知っている
ただ全ての思いを込めてこの日に感謝しよう
ありがとう
そしてこの一年がよい歳であるように
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銀誕記念ですが銀さん出てきません
すみません
独り呑みしている人だけです
本当にすみません
一緒には祝えずとも遠くで静かに見守っている人がいると思ったら幸せですよね
でも後日プレゼントが届きます