サイボーグ009

□真夏の夜の夢
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「ねぇジョー、悪いけど、アイスを買ってきてくれないかしら」
「もうないの?」
「全部ジェットが食べちゃって」


002はどうしても日本の夏が嫌いだという。暑がりの彼は梅雨と夏をひどく嫌っていた。

今だって、ソファーの上で力無く寝転がっている。


「生姜焼きのほうがいいんじゃない?」


そんなレシピ、わからないわよ、と003が笑うのと同時に


「わてが作ってあげてもいいアルヨ」


006が割り込んできた。


ジョーたちの関係を知っているくせに――いや、知っているからこそかもしれない――よく割り込んでくるのだ。

006だけじゃない。皆だ。
001だって例外じゃない。

――面白くない

ムスッと頬を膨らますと003はクスクス笑う。
その笑顔につられて、諦めたようにジョーも笑いだす。


「じゃあ、行ってくる」





真夏の夜の夢
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