その他

□そこにあるのは何も無いもの
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雨が降る。
エンジンはかからない。
電話も繋がらない。
お互い無言のまま、外を見つめる。





そこにあるのは何も無いもの





ジュリアは時計を見た。
時刻は夜の十一時。
雨は一向に止む気配がない。


「諦めろ」


隣のデヴィッドが冷淡に言い放つ。


「諦めろ、ですって?よくもそんな事言えるわね」


冷静に言い返すも、彼女の言い方からはひどい憤りの色を感じる。


「あなたが燃料の確認をしなかったのが原因じゃない」
「君がバスで帰れば良かったっていう話じゃないか」
「こんな夜中にひとりで帰れ、って言いたいの?いったい何時間かかると思ってるの?」
「赤い盾の一員なら……」
「もういいわ」



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