幻想ロマネスク
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幸村に学校に来るように言われて、土曜日だけど学校に来た。
真っ直ぐ、コートに向かって見えた銀髪の髪をぐぃっと引っ張る。
『おはよ、仁王』
「沢田、痛いぜよ…」
『うん、知ってる。分かってて、やってるもん』
「いい、性格しとるのぅ…」
呆れたような顔をする仁王を見て、笑う。そう言えば、なんで呼ばれたんだろ?
部活があるのは知ってるけど、いつもの部活なら私がいなくても心配ないのに…。そう思いながら、仁王と一緒にコートの方に行く。
「沢田さん、おはよ」
「沢田、おはよう」
『おはよ、幸村と柳』
挨拶してくれた二人に挨拶し返し、疑問を投げ掛ける事にした。
『普通の練習なら、私必要ないんじゃない?』
「普通ならば、な」
「今回は少し、特殊なんだ」
『特殊…?』
どっかの学校が来て、練習試合みたいな?
だったら、どこの学校が来るんだろ…。この辺、東京方面にある学校ってかなりあるし。
「青学と練習試合ですよ」
『柳生…』
「おはようございます、沢田さん。早いですね」
後ろから答えたのは、柳生。当たり前のように笑ってる柳生にイラッときた。