パロディ
□不安は....
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愛を確かめ合いふたりだけの誓いとはいえ俺たちは夫婦になった
あの日から前よりも互いの存在を大切に毎日を過ごしている
俺はあれからロケットの研究を止めてしまった
向こうの世界への郷愁はもちろんある
でも今はあいつが傍にいてくれるだけで満たされる
それとあいつのこと以外に何かを考えるのが嫌になってしまったのだ
今はただアルフォンスのことだけを考えて生きていきたい
そう思いはじめていた
アルフォンスと激しく愛し合った日から1ヶ月が経った
しかしあいつはあれから1度も俺に触れてこない
いや抱擁やくちづけ愛の言葉は毎日という程あるのだ
しかしあの日以来アルフォンスと俺は一線を越えていない
もちろん抱擁やくちづけは嬉しいし満たされている
しかしそういうことがないというのはどうなのだろうかと不安になる
あの時は綺麗だとあなたが欲しいと言ってくれた
けれどやはり俺の身体なんてよくなかったのだろうか
身体中傷だらけだし片手足はないし胎内だってきっと未熟
あの時は気持ちが高ぶっていて勢いで抱けたのかもしれない
もう1度とは思ってもらえないのかもしれない
そう思うと凄く落ち込んでくる
それとも体調が悪いのかもしれないとも思う
見た目には普通だけれど無理をする奴だから本当のところは解らない
それと怖くて未だに聞けずにいるのだが肺癌はどれくらい進行しているのだろうか
そのことに関して聞くことを躊躇っている
もう永くはないんですと言われたらどうしよう
あいつがいなくなる
そんなこと一瞬でも考えたくなかった