パロディ

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一緒に暮らし初めて半年

今僕はエドワードさんを床に押し倒している

「これは一体なんだ?」

エドワードさんが僕を見上げてそう言った

僕もそんなつもりなんてなかったのでなんだと言われても困る

ただずっとこうしたかったのは事実

ずっとこうしてこの人を組み敷きたかった

「エドワードさん....愛しています」

そう言うとエドワードさんが表情を変えずに口を開いた

「だからなんだ?」

僕の告白に全く動じず冷ややかな目でこちらを見ている

「ずっと....初めて会った時からずっと好きでした」

ずっと押し込めていた胸の内

それをもうとどめていることなど出来なかった

「出会った頃ってまだ俺のこと男だと思ってたんじゃねぇの?」

顔色ひとつ変えず淡々と言葉を零す

「....はい」

「おまえ男でも女でもどっちでも良いんだ?」

「なっ!?ちっ違います!」

必死に否定してもエドワードさんの表情はひとつも変わらない

「じゃあなんで男だと思ってた俺を好きになったんだ?」

「解りません....あなただからとしか言えないです」

そう言ってもエドワードさんはただ僕を見上げるばかりだ

「あっあのエドワードさん?」

「なんだよっ」

問い掛けに少し不機嫌そうな声でエドワードさんが答える

「あの....僕告白したんですけど....」

「それで?それでなんでこの状況になる訳?」

エドワードさんは腕をついている下でずっと僕を見上げている

怒っている訳でも悲しそうな訳でもないただ無表情

「えっと....好きだからあなたを....」

「抱きたいとか言うんじゃねぇだろうな?」

ただ無表情に僕を見上げていたエドワードさんの目がつり上がる

その目に射ぬかれて何も言うことが出来ない

「おまえ好きだったら何しても許されるなんて思ってねぇよな?」

エドワードさんは僕の下から逃げようとはしない

けれどそれ以上触れるなと目で訴えてくる

僕は触れることも上から退くことも出来ずにただエドワードさんを見下ろしていた



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