パラレル

□とても完璧な人
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頭も見場も性格も超絶に良くて料理の腕も超絶品家事もそつなくこなし優しい笑顔は皆の癒し

アルフォンスはいつも俺に完璧な人って言ってくれるけどアルフォンスこそ完璧な人だと思う

そんなアルフォンスが俺を選んでくれたこと信じられないって思う時があるんだ



「嗚呼駄目!もう無理!もう我慢出来ない!」

研究室のど真ん中で大きな音を立てて机に手をつき大声で叫ぶ

「エリック先生どうされたんですか?」

研究員の1人が声をかけてくる

「この2ヶ月1度も旦那に会ってない!もう駄目!もう無理!アルフォンスが足りない!!」

「はあ....」

俺はつかつかとドアの方へ歩き研究室から出ていこうとした

「えっエルリック先生?」

「すぐ戻る!このままじゃ発狂する!」

研究員の制止の言葉を振り切って研究室を後にした



アルフォンスと俺の研究機関は同じ建物内の5階と12階にある

しかし階がかなり違うと擦れ違うことさえないのだ

いつもなら絶対にあちらに行くことはないが今は話は別だ

この2ヶ月間ずっと擦れ違いで寝顔さえ見れてないのだ

結婚してからこんなに長く会えないことは初めて

結婚前なら我慢出来たが今はもっとという思いが溢れて我慢出来ない

夫婦という絆は俺を貪欲にしていったようだ

アルフォンスのことで頭が一杯で仕事が手につかない

だから一目だけ少しだけ姿だけでも見たいと思ったのだ

俺はエレベーターに乗り12階へと向かった



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