パラレル

□アカシア
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入学式に目を奪われた意思の強い瞳をした綺麗な人は僕にとって手の届かない人だった



高校生になって初めて人を好きになった

遅過ぎる初恋だと友人には言われたが今まで誰かに強く惹かれることが1度もなかったのだ

どこにいても目を引く存在感と美しい容姿を兼ね備えているだけではなくずば抜けた頭脳も持っている人

けれど1番惹かれたのは屈託なく笑う向日葵のような笑顔だった



その人は2年で1年生の僕には接点なんて全くなかった

けれどその人はよく動き回る人なので姿が見れない日は1日としてなかった

常にまわりにたくさんの人

生徒にも先生にも好かれている

誰とでもすぐ打ち解ける性格らしく学年関係なくその人のまわりには常に人が溢れていた

けれど理由もなく近づくことなんて出来なかった

だからその人がいる部活に入部することに決めたのだ



その人がいるからかは解らないが部活はたくさんの人で溢れていた

文化部でこれだけ人が溢れているのは珍しいのではないだろうか

僕が部室に入ってきたことに気づいて1人の人が近づいてくる

「おまえ入部希望者か?」

少し低めのアルト

綺麗な金髪に琥珀色の意思の強い瞳

小さい身体に似合わないくらいの存在感

「俺はこの部活の顧問エドワード・エルリックだ」

僕の初恋の人



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