頂き物 小説

□君にキス。
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「エドワードさん!
あなたはまたこんなところでタバコ吸って!」

「うるせぇな!ほっとけよ、アルフォンス!」

「そういうわけにはいきません!
一応僕、風紀委員なんで!」


突然、オレの昼寝スポット(学校の屋上)に乗り込んできた幼なじみのアルフォンスは、寝転ぶオレの口からタバコをかすめ取った。

『何すんだよ!』と息巻くオレをにらみつけ、『アルくんに言いますよ!』と腕を組んで見下ろす…

中学生の(でも怖い)弟に告げ口されては堪らないと怯んだオレが黙ると、アルフォンスはすぐに説教にかかった…


「エドワードさん…一体どうしたって言うんですか…
高校に入ってからいきなりこんな…
何が気に入らないんですか?」

「………」


無言でブスッとふくれ、そっぽを向いてやる…

優しく真面目なアイツは何とかオレを更正させようと必死だがこればかりは聞くわけにいかない…


「成績もいつもトップで、スポーツも万能…
なのに、こんなことばかりしていたら内申に響きますよ」

「おまえには関係ねぇだろ…」

「エドワードさん!」


タバコを胸ポケットにしまい立ち上がり、踵を返す…



イライラしながら屋上を出ようとすると…


「待って下さい!まだ話は…」

「……っ!触んな!」


腕を掴もうとしたアルフォンスの手をオレは思い切り払い退けてしまった…


「あ…っ!」


しまった…!と思ったが、時すでに遅し…

振り返ってみたアイツの顔はひどく傷ついた表情で、叩かれた手は少し赤くなっていた…


「アルフォ…」

「…わかりました」

「え…?」

「もうあなたには幻滅しました!
エドワードさんは僕なんかより全然頭もいいし才能もあるのに…
あなたが何を考えているのかわかりません…!」

「……っ!」


涙目で走り去る幼なじみに、オレは伸ばしかけた手を引っ込めうつ向くしかなかった…


 
 
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