パロディ

□約束の日
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時計が午前0時を指し11月8日になった

俺は手帳に大切に挟んであるアルフォンスの写真を出して手に取る

「アルフォンス久し振り....1年ぶりだな」

俺がこの写真を見ることが出来るのは1年で1度この日だけ

時計が0時を指すのを今か今かと待っていて眠れなかった

今から11月9日になるまで一睡もするつもりはない

今日はアルフォンスを思い出して良い1年で唯一の日だからだ

「なあアルフォンス今日1日たくさんおまえを思い出すから....1年分今日はおまえのことしか考えない」

アルフォンスの写真を見ながらいろんなことを思い出した



朝空が白んできて出掛ける支度をして外に出た

アルが心配するといけないので置き手紙は残してきた

外はかなり寒くて腕や足の付根がかなり痛んだ

しかし今は1秒でも早くあそこに行きたくて痛みを押して歩き出した

あの場所は結構遠くそこに行くまでの間アルフォンスのことを考える

今日は....今日だけはアルフォンスのことだけ考えていれば良いのだ

それが嬉しくて遠い道のりも苦にはならなかった

かなり道の悪い道程を進んでやっと開けた場所に出る

そこからは町全体が見渡せる

この丘はアルフォンスと俺の2人だけの秘密の場所

ここでアルフォンスに愛していると言われた

そしてその半年後にここでひとつの約束もした

俺はその約束を今でも後悔している

何故あの時笑って良いよなどと言ってしまったのだろう

「なあアルフォンス....あの時おまえはもう解ってたのか?」

俺はおまえの苦しみに少しも気づいてやれなかった

「なあアルフォンス....俺は悔しいよ」

俺は腕で顔を隠してその場で泣いた



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