復活!
□馴れ初め
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いつものように、朝の抜き打ちの取り締まり。
いつものように、制服をちゃんと着ていない獄寺隼人を
いつものように、懲らしめた
トンファーで殴り付けて、応接室で反省文書かせて
その時の
彼の半泣きの顔が
妙に 可愛く見えた
色白で華奢な体つきなのに、筋肉はちゃんとついていて、
でも放っておくと折れてしまいそうで
唇に小さな傷痕
それ、どうしたの?と聞くと
獄寺隼人は顔を赤くした
問い詰めればあの金髪の家庭教師に詰め寄られて、キスをされかけた時にあの男が転んで(簡単に想像がつく)歯が当たったらしい
「…オレ、あいつの事同盟ファミリーの奴だとしか見てなかったから、油断してた」
そりゃ、油断もするだろう
だって君は男で、あいつも男なんだから
「…なんでオレ、お前なんかに話してんだろ」
そりゃあ僕が聞いたからだよ
そういうと獄寺隼人は
「そうだったな」と言った
「あーてめぇのせいで思いだしちまった!気持ちワリー!!」
ごしごしと袖で口を拭く
「…消毒はしたの?」
「ったりめーだろ!?10回口を濯いだ!」
ぴっと指で数を示す
…片手だと、5しかないよ
「…消毒、してあげようか」
「は?どうやって」
「こうやって」
僕はそう言うと、獄寺隼人の唇を自分のそれで強引に塞いだ
一瞬獄寺隼人は固まったけど、すぐに抵抗を始めた
かなり、戸惑っているようだ(当たり前だ)
僕はといえば、そのまま流れに、本能に自分の身を預けて進めていった
どうかしてたと思う
そのまま、僕達は最後まで事を済ませてしまった