D灰
□クリスマス
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12月25日がやってくる
大切な人に拾われた
僕がこの世に 生まれた日
「あっ、明日ってお前の誕生日じゃん」
雪の降り積もった見知らぬ街を歩いていたとき、ふと彼が空を見ながらそういった
「覚えててくれたんですか?」
「当たり前さ!オレは次期ブックマン、一度聞いたことは二度と忘れないさ」
そう胸を張って誇らしげに言うラビ
自分より年上の癖に、なんて子供っぽいんだろう
「なんかプレゼントしてやるさ。なんかリクエストある?」
ほしいもの………お金?
いやいや、せっかくラビがプレゼントしてくれるんだ
すぐに消えてしまう(どこかの大酒飲みの女たらしのせいで)ものは駄目だ
かといって欲しいものなんて金か食べ物しかない
…あ、そうだ
「……ラビ」
「おっ、決まったさ?」
「明日一日、僕と一緒にいてください」
日が変わるその時まで
25日の0時から26日の0時まで
一緒にいてください