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□ボクの先生はヒーロー
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僕の先生はヒーロー
 
23 てのひら



 風が吹き抜ける。

 立ち上った土煙が散らされ、崩れ落ちた瓦礫の山が露わになった。

 多くの忍に落ちかかったその瓦礫の下に、光が差し伸べられている。

 輝く、巨大な手。

 光の巨人が、救ってくれたのだ。

 いつ、どこから現れたのか。

 敵か、それとも味方なのか。

 分からない。

 分からないが、彼は木ノ葉の忍を庇ってくれたのだ。
 
 手に受け止めた瓦礫の山を傍らに除け、巨人は立ち上がった。

 怪物の前に立ちふさがり、左の手のひらを背後に展開する忍たちへ向ける。

 ここは任せろ、とでも示すように。

 確かに、あの怪物の相手など巨人でなければできはしない。

 けれど、彼があの怪物に立ち向かう理由が分からない。

 任せていいものか。

 信じても、よいのか。

 悩む忍の中、カカシは彼の手を知っている気がした。

 
【続く】
‡蛙娘。@iscreamman‡
[http://id54.fm-p.jp/120/iscreamman/]

WRITE:2009/03/22
UP DATE:2009/04/20(mobile)
 
 
ボクの先生はヒーロー

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