カカイル
□君に焦がれた僕が轟かす音は君に聴こえているか?
4ページ/4ページ
そういった物に、見惚れていると、ぽつりと声があった。
「なんか、オレには……」
───シアワセノ メロディヲ キミニ キカセテアゲタイ
「……そんな風に、聴こえます」
そのワンフレーズを歌った声に、心が震えた。
手を伸ばして分厚いレンズの眼鏡をずらすと、意志の強そうな真っ黒な瞳が睨んでいた。
「ちょっ、と、やめてくださいっ!」
慌てるでもなく、ただ不快そうに眼鏡をなおそうとする仕草に構わず、カカシは彼の腕を掴んでいた。
「アナタ、名前は?」
やっと見つけた。
そう感じたから、この手はもう放せない。
【了】
‡蛙娘。[write by kaeruco。]
iscreamman [http://id54.fm-p.jp/120/iscreamman/]‡
WRITE:2005/09/10
UP DATE:2005/09/15(PC)
2009/11/16(mobile)
桜卯月様【SECRET LOVERS】 ※お話の感想&要望はこちらへどうぞ。 ☆##B2_637828##☆