カカイル

□君に焦がれた僕が轟かす音は君に聴こえているか?
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 そういった物に、見惚れていると、ぽつりと声があった。

「なんか、オレには……」

───シアワセノ メロディヲ キミニ キカセテアゲタイ

「……そんな風に、聴こえます」

 そのワンフレーズを歌った声に、心が震えた。

 手を伸ばして分厚いレンズの眼鏡をずらすと、意志の強そうな真っ黒な瞳が睨んでいた。

「ちょっ、と、やめてくださいっ!」

 慌てるでもなく、ただ不快そうに眼鏡をなおそうとする仕草に構わず、カカシは彼の腕を掴んでいた。

「アナタ、名前は?」

 やっと見つけた。
 そう感じたから、この手はもう放せない。

 
【了】
‡蛙娘。[write by kaeruco。]
iscreamman [http://id54.fm-p.jp/120/iscreamman/]‡

WRITE:2005/09/10
UP DATE:2005/09/15(PC)
   2009/11/16(mobile)
 
 
桜卯月様【SECRET LOVERS】

 
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