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□天国への段階
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天国への段階
 
とおりゃんせ



 薄暗い部屋にいた。

 脇の格子戸から外の明かりが入ってきているはずなのに、サスケのいる部屋は酷く暗い。

 ふと、手元を見て、思う。
 今、自分は何をしていたのだろうと。

 外では同じ頃の子供たちが歌を歌っている。

 2人が向かい合って手を繋ぎ、その下を残りの子供たちが通り抜けていく。

 何が面白いのか、歌の最後に通り抜けできなかった者が門になり、何度も繰り返す。

 何度も、なんども。

 そんな彼らを、遠くから誰かが見ていた。

 あれは、誰だったろうか。

 何故かとても、懐かしい。



「目が覚めましたか? サスケくん」

 見渡せば、知らない部屋。
 見覚えのある、男。

 ここは、押し通って来た道の果てだった。
 
 
【了】
‡蛙娘。@ iscreamman‡
[http://id54.fm-p.jp/120/iscreamman/]

WRITE:2005/08/05
UP DATE:2005/08/31(PC)
   2009/07/23(mobile)
 
 
天国への段階

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