Nessuno Vive Per Sempre
□小夜鳴き鳥は死の運命、
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小夜鳴き鳥は死の運命、
雲雀は夜明けを告げる歌。
〜 閑話5 〜
記憶以前 「失礼します。委員長、黒曜中の生徒会より交流試合の件でお電話が」
「任せる」
「へ、へい…」
「邪魔するよ、恭弥」
「やあ、小夜。君が応接室に来るってことは何かあったのかい?」
「いや。黒曜中からの電話には私が応対した方が良いかと思ってね」
「…(なぜ電話があった事が分かったのだろうか?…)」
「…わざわざ君が出る相手じゃないよ」
「口実の方は君のところの副委員長に任せる。私が請け負うのは本題だけだよ」
「本題、ね。…分かった。副委員長、小夜に繋いで。交流試合の件は調整して君から電話しな」
「へい、委員長。…お待たせしました、ただいま雲雀に代わります」
『もしもし? 黒曜中生徒会の六堂です』
「やあ、六堂」
『…アナタは、妹さん、ですか?』
「そう、雲雀小夜。並盛中の保健委員長だ。君の用件のうち本題は私が話そう。口実の方は改めて風紀の副委員長から連絡する手筈だ」
『解りました。それで? 貴女はどこまでご存知なのでしょう?』
「ほぼ全てかな」
『ほう。それはそれは』
「君がいつまでオムツを当てていたのかから、これまでの試験での笑える解答まで」
『ちょ、ちょちょちょちょっと待ちなさい! 待ってくださいっ! なんですかっ? なんなんですかっ、そのプライバシーを無視した恥辱でしかない情報はっ!?』
「もちろん、君が何を知りたくて電話をしてきたのかも」
『…貴女は、何者ですか?』
「雲雀小夜。雲雀恭弥の妹であり、並盛中の保健委員長。まあ、今は…だけどね」
『…今は、ですか…』
「かつては存在していなかった。だが、今はここにいる」
『…貴女は、かつて僕が六道骸であった事も、現在の六堂椋生となった経緯も、全てご存知なのでしょうか?』
「それを君に伝える為に、こうして電話に応じている」
『そうですか。ありがとうございます』
「お礼なんかいい。それより、1つ約束しな」
『…内容によりますが』
「私は恭弥と綱吉が傷ついたり蔑ろにされるのは嫌いだ。まあ恭弥が君に喧嘩をふっかけるのは目に見えているから、その辺は考慮するとしてもだ。…かつてのように君の勝手な思い込みで策を弄して彼らを傷付けることは許さないよ」
『これはこれは、随分と頼もしい妹さんだ。参考までにお聞きしますが、もし僕が雲雀恭弥か沢田綱吉を傷付けたとしたら、貴女はどうなさるおつもりで?』
「決まっているさ。君を完膚無きまでに蹴り潰してから校門にでも晒して上げるよ。それで足りなきゃ君の恥ずかしい黒歴史を余さず書き出して一緒に貼り出してあげよう。それから…」
『貴女っ、本当にっ、雲雀恭弥の妹ですかっ!?』
「戸籍謄本とDNA鑑定書でも見れば信じるかい?」
「…小夜。いい加減、本題に入りなよ…」
write by kaeruco。@iscreamman
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*とゆーあれで、小夜さんの決め台詞は「蹴り潰す」です。何処を?とか聞いてはいけません。懇切丁寧に解説しちゃうから。
*潰されたくない六堂さんは大人しくしてくれるはずです。
*次回は綱吉くん出せるかなぁ。
(初出:2014/12/06
最終更新:2014/12/06)