カカイル

□MISSING LINK
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 いつもの人を食ったような、けれど優しい微笑をカカシは浮かべる。

「イルカ先生も反撃、してきていーよ」

「……後悔します、よ……」

「是非、させてください

 互いの腕が相手を抱きしめ、唇と舌が貪りあい、脚までもが絡み合った。

「イルカ先生も、脱いでよ」

 言われてイルカはハイネックの襟を引き上げて首を抜き、シャツを脱ぎ捨てる。
 その間に下をカカシが裸にしていた。
 再び、今度は肌を合わせて、全身で抱き合って寝台の上でもつれ合う。

「イルカ先生」

 手で、唇で、舌で絶え間なくイルカに触れながら、カカシはイルカを呼んだ。

 反応の有無ではなく、そこにあるイルカの肌の全てに愛しさを持って、カカシは触れる。
 イルカも、同じようにカカシの身体に手を伸ばす。

 愛撫というよりも、うみのイルカという人間の実在を確認する。
 その形を明らかにするかのような触れ方だった。

 けれど、2人に灯った熱は本物で、気付くと昂ぶった身体を互いにすり合わせている。

 その動きをイルカは辛うじて抱きとめた。

「……カカシ、さん……」

「なに、イルカ先生?」
 
「……ちゃんと、……しましょう……」

 下から軽く口付けて、煽る。

「……あの、イルカ先生……経験は?」

「知識、だけ、です……」

「オレもそーなんで、下手なのは、覚悟してくださいね」

「……とっくに、してます」

「イルカ先生……」

 カカシは一度身を起こし、寝台の脇に放り出しておいた荷から用意していた物を取り出す。

「辛かったら、ちゃんと言ってくださいよ」

「善処します」

 用意していた容器から掌に滑る液をたらし、カカシは指でイルカの身体を開いていった。

 膝を立て、背後に手をついて身体を支えながら座ってイルカはその様子を見つめる。
 カカシも、イルカの身体と顔の表情を見ながら。

 どんなに時間をかけても、簡単に受け入れられるものではないと分かっている。
 けれど、できるだけイルカの負担にならないよう、気を使ってくれた。

「カカシさん、もう、平気だと……」

「でも、先生が辛いの、ヤなんです」

「オレも、カカシさんが辛そうなのは、見ていられません……」

 そう呟くイルカの視線が、カカシ自身に向いている。

「……イルカ先生のえっちぃ〜
 
 自分の状態を知られてこれ以上の虚勢は張れないと悟ったようだ。

「……がっついちゃうだろうけど、ゴメンね」

 イルカを押し倒して片膝を胸元まで抱え上げ、指で広げた場所に先端をあてがう。

 そして、侵入していった。

「んっ……」

「……くぅっ」

 先端さえ潜り込めば、後は楽なハズだ。
 それでもカカシはゆっくりと、身体を進めてくる。

「……はぁっ……きつ……」

 最後まで入ったらしく、深く息を吐いてカカシはイルカの胸に倒れこんできた。

「どーしよ。すっげーキモチイイ」

「オレに、言われても……」

「イルカ先生は?」

 問われて、じっと自分を見つめてくるカカシの顔を撫でながら、正直に返す。

「……なんっていうか、腹下した時みたいです……」

「色気ねー」

 正直すぎる答えにカカシがもらした苦笑は、直接イルカに伝わった。

 その振動に、ぞわりと背筋が震える。

「ちょっ、笑うの、やめっ……て、くださ……」

「あ、動いたら、どう?」

「……微妙です」

「痛いとか、辛いとかない?」

「ええ」

「……動いても、いい?」
 
 
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