風と歩む未来(あした)
□二蹴〜出会い〜
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昨日の風祭との出会いから一夜明けて、月は学校にいた。
そして今日も一日寝て過ごした。
放課後になり帰ろうと角を曲がると二人の女子とすれ違った。
前方には担任の香取先生と父兄らしき人物がいた。
「口紅はピンクよりオレンジ系がお似合いです。今度プレゼントさせてください」
「な…」
(はぁ、何とも気障な人だ。誰かの兄か?)
ぼーっとその人が通り過ぎるのを眺めていると目があった。
「俺の顔に何か付いているかい?」
「…別に、何でもありません」
「そうかい?それじゃあね」
そう言って男の人は去って行った。
いつの間にか水野が来て居て香取先生と話しをしていた。
月は自分には関係ないと思い、さっさとその場から立ち去った。
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