その時彼は・・・
□その時洋平は・・・
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「そうか。わかった。じゃあな。」
「うん、また明日ねー!」
そう言って手を振ったななしは元気だった。
それを見てなぜか無性にやるせなくなった。
「ななしのバスケバカが出てきたな。」
「全国っつったらかなりだろ。」
「ましてや花道。そりゃ力も入るんじゃねーの?な、洋平。」
急に忠に話をふられ、適当に返事を返す。
それがこいつらのセンサーにひっかかったらしくニヤニヤとした顔を向けてきた。
「ななしが花道に付きっきりじゃあ寂しくなるな。」
「仲良く登下校もしばらくお預けだな。」
「花道に取られないようにな。」
「うるせぇ。」
その場は蹴り入れて済んだが、この高宮の言葉はずっと頭にこびりついていた。
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