洋平連載
□プロローグ
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彼はそこで何を思い何を感じ何を願ったのだろう。
《プロローグ》
今日から始まる新生活。
その前にいつものお気に入りの場所へと足を運んだ。
大きな桜の木が1本だけあるその場所はとても静かで心を落ち着かせてくれる。
その木の下で桜の花びらが落ちてくるのを見る。
それだけでよかった。
でも今日、見つけてしまった。
私と全く同じように桜の花びらを見てる男の子を。
その風貌はおよそ桜とは無縁のモノで。
それなのに違和感を感じさせず、むしろそこに溶け込んでしまっている。
私はその男の子から目が離せず、気づけば時間になっていた。
→あとがき