天地と2nd love
□お花見デート
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卒業後。オレは一流体育大学に入学した。
天地は進級。そして応援部の部長になった。
お互い忙しく、会える時間は少なくなったが……
オレのあいつへ対する溢れんばかりの愛は、日々増していくばかりだ。
その証拠に、オレはトレーニングがてら、はね学に忍び込んで天地の机や椅子をくまなく舐め回すのを日課にしている。
もちろんお互いの時間が合わないからと言って、会えない日が続く日常に甘んじるつもりもない。
オレは最低でも週に一度は必ず夜這いに行く…!
ハァハァ……そういえばこの間。
天地の家の鍵を壊して、すやすやと眠っていたあいつを組みしき耳の中を丹念に舐めていたとき。
悲鳴を上げて飛び起き、“し……志波先輩!?びっくりした!なんかの幽霊かと思ったじゃん!”なんて目尻を赤く染めて怒ったあいつの顔……
扇情的だったよな。ハァ……
思い出すだけでドーパミンの分泌量が尋常じゃねぇ……
と、その時。
「志波先輩!」
背後から、鼻にかかるような甘ったるい声がした。
「志波先輩ってば!こっち!」
振り返ると、すぐ後ろに二年のときより大人びた天地の姿があった。
微かに頬を染めて、笑っている。
「……天地」
今日も可愛いな……ハァハァ……
ところで天地は、三年に進級して応援部の部長になってから急に身長が伸びた。
いや……身長が伸びただけじゃなく、大人びたというか色気が増したというか……
ん?おまえ……
その長くなった手足で去年まで着てた体操服とか着たらどうなるんだ…!?
ハーフパンツがハーフじゃない状態になるんじゃないのか…!?
白い脚を、もじもじさせながら「そんな風に見られたら、恥ずかしいよ…」とか涙声を出されたら……!!
ハァ……想像しただけですでに完勃ちだ……
「……天地。今年の体育祭はいつだ?」
「えっ?……何で?体育祭がどうかした?」
「いや。……」
「……せ、ん、ぱ、い?何考えてんの?」
「そりゃ、おまえ……」
おまえの体操服の丈が、のび太の短パンみたいになってるとこだろ!
「いや……いい。何でもない」
「何なの?……あー、もう!先輩、口!よだれ出ちゃってるから!」
「ああ…。……」
「……ねぇ、どうかしたの?どんな考え事してると、ハァハァしながらよだれ垂れ流す状況になっちゃうの?」