天地と2nd love

□June bride(後)
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「やっ!いやっ!先輩っ、志波先輩!本当にやだっ……」

「………」

オレの下に組み敷かれた天地は、目一杯にオレの胸板を押し返しながら、ヒクヒクと身をよじっていた。

頬も目尻も耳たぶも、すべてが朱色に染まっている。
慌ただしく動いている唇の間からは、唾液に濡れた小さな舌が、つやつやと光っているのが見えた。

(……スゲェな。エロさMAXって感じだ。)


天地の派手な嫌がり方に、オレは思わず生唾を飲み込んだ。

最初。
オレにいきなり押し倒されたばかりの天地には、確かに余裕が見て取れた。
オレがいきなり天地を床に押し倒すのはそう珍しいことではないので、あちらにもどこか慣れた雰囲気があった。
そこまで驚いた風でもなかったし、平常通りの、可愛らしいレベルの反抗くらいしかしていなかったと思う。

……ただ、オレが天地の着ていた洋服を簡単にはだけさせ、ズボンとパンツを引きずり落とし、例のコックリングを可愛らしいアソコにカチャリと嵌めたときだった。

天地の顔色が変わった。

あからさまな拒絶反応を示し、絶対にイヤだと大声を上げて、暴れ出した。
そんなしょうたんの肩をきつく押さえ込み、諭すようにオレは囁く。

「なに騒いでるんだ?このリングの使い方が知りたかったんだろ?……体で教えてやるだけだ。イイコにしてろ」

「ぃっ!やだ!知りたくないっ!お願いだから、早くコレ取って!!」

「………」

悲鳴にも似た声色で叫び、潤んだ瞳でイヤイヤしている天地を目の当たりにして、オレは興奮を抑え切れない。

こんなに嫌がる天地の姿を、オレは久しぶりに見た。

(……そんなに本気で抵抗されると、余計にムラムラしてくるだろ!)

征服欲に火が付き、一気に燃え上がる。
理性がちりちりと焼け落ちていくのがわかった。

天地が身じろぐたび、シャツの隙間から、ちらちらと胸元が見え隠れしていた。
じわじわと熱を持ち出した素肌。
乳首まで薄紅色に染まっていくのが視界に入り、ダイレクトに情欲を煽った。

むしゃぶりつきたい欲望を堪えて、首筋から下へ向かって、いくつもキスを落としていく。

「ぁっ……!やだ……」

浮き上がっている鎖骨にオレが歯を立てたとき、天地の胸板が跳ねた。

「せっ、先輩のバカッ!こんなのやだ!変なコトばっかりするんだからっ!最低だよ!もぉ、外してよっ…!」

「……変なコト?まだ、何もしてないだろ」

天地は、さもひどい仕打ちを受けたという風にオレを非難しているけど……
今の時点ではまだ、オレは天地に何もしてない。

ちょっと洋服を脱がして、見えた素肌にキスをしただけだ。

それなのに、と思った。
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