まずいよ!勝己さん!!

□プレゼント〜古森編〜
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ピンポーン…


ピンポーンピンポーン……



……ああ。また来た。

チャイムを連打するだけに留まらず、玄関のドアが外れんばかりに叩いてくる人がいる。

わかってるんだ。誰が来たのか……


耳を塞いで、部屋のすみっこでうずくまっていたら。
野太い声が、玄関先で叫ぶのが聞こえた。


「……古森!一緒に学校でバットを振らないか…!……ハァハァ……いや、学校のプリント、白濁志波液でひたひたにして持ってきたぞ……!ハァハァ……」


「………」


……なんだか、怖い。


彼は、志波勝己くん。

彼はオラが最初学校を休んだ日。
プリントを届けにきてくれたんだけど……

「……念願叶って古森係になった志波勝己だ。古森……とりあえず、挨拶代わりに一発どうだ」

ドアを開けたオラにそう言って、彼はいきなり玄関先で全裸になったんだ。

そしてなんのことだかわからないけど、彼は嬉しそうに言う。

「ハァ……生意気なのにメチャクチャ抵抗されるのも好きだが。我慢して震えるしかないような弱気受けも、オレは大好物だ……ハァハァ……」

「………」

彼が、なにを言ってるのか……
オラはいつもよくわからない。

よくわからないけど、でも……ひどく不気味な気がするんだ。

怖い。

失礼かもしんねけど……どうしても、彼が苦手だ。
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