もう一つの新世紀
□第三話・理解、崩れる壁
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シンジとマサキがしばらく走ると白い小型のマンションがあらわれた。
マサキ「ここだよ」
マンションの四階の如月と書かれたドアの前でマサキが足を止める。
カギを回しドアを開ける。
マサキ「散らかってるけど入って」
促されてシンジが部屋にあがる。
シンジ「…ゴメン、雨宿りさせてもらって」
シンジがマサキに謝る。
マサキ「気にするなって」
マサキがタオルをシンジに渡しながらこたえる。
しばらくしてシンジが口を開いた。
シンジ「…あのさ…如月君は…どうしてエヴァに乗るの?」
シンジが小さな声でマサキに話し掛ける。
マサキ「俺は守りたいモノがあるから、だから自分にできることをやろうって決めたんだ」
シンジ「だからエヴァに乗るの?」
マサキ「そうだよ、碇は?」
マサキがシンジに同じことを聞く。
シンジ「…父さんやミサトさんが乗れっていうから……理由なんてないよ…」
シンジが弱々しく答える。
マサキ「……ならやめればエヴァに乗るの、そんなんでエヴァに乗ってたらいつか取り返しのつかないことになるよ」