bukku

□友情(小説版)
1ページ/1ページ

「ごめんね」
思えばこれが最後の言葉だった。
一番最初に友達になってくれたのが貴女だった。
「奈々未ちゃん 一緒に遊ぼう」
私にやさしく声をかけてくれた。
「・・・・いい」
この時もう少し優しく返事をすればよかったんだね。
貴女はこういった
「そっか じゃあまたね」
私は公園の端に一人残された。
───4年後、中学校に入学した。
暗いのがきっかけで中学に入ってからいじめられるようになった。
貴女は助けてくれない。
だってあの時あんな冷たい返事をしたんだから。
私は後悔した。ものすごく。
中学三年の冬 私は貴女とはなんにともかかわらない関係になった。寂しかった。
嫌い嫌い 貴女なんか大嫌いっ!
でもそんな気持ちもつかの間だった。貴女は北海道に引っ越してしまった。
家に帰ったら2時間は泣いた。
ポストに
「〒505−7500 春本 奈々未様」
私宛に手紙があった。誰からだろう。手紙を見回すと
「〒404−2238 岡田 由美より」
貴女だった。
嬉しかったよ。「由美ちゃん」
手紙には
「奈々未ちゃんへ
小学校2年の時、遊びに誘ったけど、断られてしまったから私は嫌われているのかなと思ってしまい、それ以来奈々未ちゃんとは一切話さなくなってしまった。
後悔したよ すっごく。
中学、奈々未ちゃんがいじめられていたのに私はどうすることもできなかった。ごめんなさい ごめんなさい。また会えるといいね。
────「ごめんね」────
     ・END・

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ