◆REBORN夢小説◆
□哀愛
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血がしぶきをあげて滴る…
手が…腕が…体の全てに血が漂う
意識が朦朧(もうろう)とする中で私は愛する人が悲しんでいるのを見た。
私の心臓を貫いているこの三叉槍…
愛する人が抜こうとした…
でも、私は
抜かないでと頼んだ。
そうしたら、愛する人は顔を歪ませ涙を流した。
「すみません…。
でも、僕にはこうする事しか出来なかった…。」
私の愛する人は弱い人
誰もが恐れる存在。
だけど、私の前では凄く弱い人…
血だらけの私を見て、愛する人は自分の指先を小さく噛むと私の流れる血と自分の指先から流れる血とを合わせて落とした。
「何を…やって、いるの……?」
私がそう聞いたら愛する人は、悲しそうに微笑み
「僕の血と一緒に貴女の血も流すんですよ…
そうしたら、ずっと一緒ですよ…?」
そんな愛する人に私は小さく
そうと、返事をすると瞳を閉じた。
瞳の奥で愛する人が何度も私の名を呼んだ。
手足や唇の感触がなくなり…私は無に落ち行く…
そんな時…思い出すのは愛しき人。
私と貴方が出会う事はまるで必然のようだった…
そして、終わりだって…。
きっと決められていた。
だから、もう悲しまないで
輪廻で会いましょう…?
ね?
――――骸……
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