キリリクss

□快楽遊戯
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「今日は暗石さんが狙われると思うんだ」

和は自分の推理に日織の賛同を得て、少しだけ自信を付けて見立て殺人に使われそうな道具を隠すために奔走した。







コンコン…


ノックしてから暫く待つとドアが開いた。


「なんだ、坊主か。どうした?」


「あの…」


和が切り出そうとするのを手を翳して止める。


暗石は辺りに人気がない事、和しか居ない事を確認して、和を中に入るよう促す。


「で、どうした?」


テーブルに着くと煙草に火を付け、和を観察するような目で見る。


「えっと…非常に言いにくい事なんですが…今日、命を狙われるのは暗石さんだと思うんです」


「ぁんだと?」


案の定、暗石の眉間に深い皺が刻まれ、訝しげな顔で和を見た。
いや、正確には睨み付けていた。


とりあえず、警戒を解いて貰うために推理の根拠と、今日までの経緯として椿や那須を守り抜いた事を説明した。


まだ完全には納得できてはいない様子だが、多少の信頼は得る事が出来た。


そこでいつも通り、護衛を申し出る。


「分かった。とりあえず夜までに考えとく」






暗石の部屋を辞した後、和は犯人を突き止める為に聞き込みに力を入れる事にした。





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