web拍手お礼ss置き場

□雨格子週間〜web拍手〜
1ページ/7ページ





「暇や…」







それは娯楽室でばったり静奈ちゃんに出合った時の事だった。


「えっと…」


「何かして遊ば…」


「え…?」


「お兄さん、しいちゃんの秘密知ってる…」


「それは…」


「隠さんでええよ?」





どうしよう?

笑顔なのに…





笑顔なのに…






むちゃくちゃ怖い…







何か、静奈ちゃんから黒い羽と先っぽが三角形の尻尾と似た形の角が見えるのは気のせい?








「部屋…行こ?」


「っ?!」


「うちの部屋、来るの…イヤ?」




女の子に部屋に誘われてドキリとする…





「イヤやないなら…行こ?」





拒絶出来る訳もなく後を付いて部屋に入る。




「お邪魔します…」


一応、入室の際に挨拶をする。


「いらっしゃい」


満面の笑みで静奈が迎え入れる。







「これとこれ…あとこれも…」


「静奈ちゃん…これは…」


「何?」




見える…


見えるよ…



例の黒い物が…
黒い物が生えて来てるよ〜





「じゃ着替えてな?」





ニッコリと微笑んで渡されたのは服。


間違なく服。

それも女物の…

しかもミニスカート!

そして…何故かあるカツラ…







なるべく、穏やかに微笑みながら静奈に声を掛ける。



「これ、僕が着るんじゃ…ないよね?」


過去最高に天使の様な神々しい笑みを浮かべる静奈。






「もちろん、着るのはお兄さん」






逃げれない事を悟った瞬間だった。




→つづく




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ