雨の白玉(短編小説置き場)
□悪戯
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喉が渇いたというより、何もする事がなくて…
暇潰しにコーヒーを飲もうと思ってキッチンに足を向けた。
流し台には着流しこと日織が居た。
悪い奴…じゃないんだろうけど、
怪しい、というか
胡散臭い、というか
一応、俺が狙われるって時は守りに来てくれたから、感謝して良いんだろうけど…
いや、でも俺かなり大事なものをコイツに奪われまくってるような…
あ、
ヤバイ……
思い出しちまった
あの賭の夜を…
気まずさと恥ずかしさがあいまって、気付かれる前に離れようと思った
のに…
こういう時に限って
「ああ、椿さんじゃねぇですか」
見つかってしまう…
§ 悪戯 §