OTHER

□曇のちあめ
1ページ/1ページ






・だいすきなあやのリク(^q^)
・銀←土でもらったけど、
 全くなってない…orz
・おK?















雲行きが怪しい。



「あ〜あ、どっかにかわいい女の子落ちてねぇかな〜」

「アホか」

だらしなくソファーに寝そべりジャンプを読んでいた坂田は、突然呟いた。

一瞬ドキっとしたのを気づかれないために、冷め切った湯飲みに口をつける。

「だよな〜。でもまじでたまってんだよ」

「ならビデオでも何でも使って勝手にやってりゃいいだろが」

湯飲みを机に戻しながら外を見ると、さっきよりも風が出てきたようで、木々が揺れていた。

「いやいや、それはまた別もんだろうが。お前も男なんだからわかるだろ〜」

わかんねぇな、と言ってやりたかった。

ついでに言えば、わかりたくもねぇよ。

「もうこの際誰でもいいな」

やめろ。

そう願う反面で、

「ま、んなこと言ったってマンガみたいにかわいい女の子がいきなり現れるなんてありえねぇしよ」

何かを期待している自分がいるのも事実。

悔しくて、

「誰もお前なんかにゃ抱かれたかねぇよ」

思ってもないことを口にする。

なんにもならないことぐらい、自分がいちばんよく知っているのに。

「それもそうだな」

そうだよ。

お前は女のことなんて考えなくていい。

女を抱くお前なんか想像させんな。

お前は、お前は、





(オレを抱けばいい)





バカみたいだ。

思っていたことが口から出るなんて。

今どき、小学生だってこんなヘマはしない。

坂田はやっとジャンプから目を離し、チラリとオレを見ると、
やっぱりまたすぐにジャンプに目を落とす。

まさかと笑ってくれ。

ほら、いつもみたいに面倒くさそうに、





「まさか」





外はいつの間にか雨だった。







傘も差さずに、僕は空と供に鳴く。



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ