OTHER
□センス
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・(たぶん両想い)土銀
・おk?
ふと見つけてしまったのだ。
「って訳なんですけど、…あの、銀さん?」
「…ああ、わり」
「ちょっと、聞いてなかったんですか?何か新しいお菓子でも…
あっ!土方さん?」
のろのろと歩く足をさらにめんどくさそうにこちらに向ける黒髪。
「おー、万事屋のバカ2人じゃねぇか」
「土方さん、お願いですから1人にしといてください」
「オレにはどっちも同じにしか見えねぇよ」
なんとなく遠くで聞こえる2人の会話。
2つの漆黒の瞳と視線が交わる。
「どうした、おっかねぇ顔して。あ、いつもか」
憎まれ口しかたたくことを知らない自分の口を呪う。
居心地がわるい。
「別に。おとなしいと思っただけだ」
「そうなんですよ。銀さん、最近上の空っていうか、地に足ついてないてないっていうか、人の話聞いてないっていうか」
「ああ、眼鏡。そりゃアレだ」
ほら、またそうやってガン飛ばす。
「え?土方さん何か知ってるんですか?」
嫌な予感がする…。
「そりゃ恋煩い、ってヤツだな」
「ええっ、まさか銀さんに限って。あ、でもやっぱりそういうのもアリなんですかね…」
「ま、そういうことだ。それにしても、」
「うるさくねぇと、なんか調子狂うな」
大きな手がオレの頭をくしゃくしゃとかき混ぜ、その手でじゃあな、と手をあげる。
はいー、と間抜けなあいさつをする新八の隣でうなだれるしかなかった。
真っ赤な頬が何よりの証拠。