NARUTO 企画

□to you
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君と同じ部屋で手を繋いで、抱き合って、キスをして。

目が覚めて、いちばん始めに嗅ぐのは君の匂い。

まだ眠っている恋人の端正な顔を眺めていると、思わず笑みがこぼれた。

昨日の夜、自分のベッドにもぐったものの、どうしても顔が見たくなって気づいたらサスケの家の前にいた。

案の定、彼はまだ起きていて

「来ると思ってた」

なんて笑うから、思わずその胸に抱きついた。

サスケは規則的な寝息を立てて眠っているところを見ると、
まだ起きそうにない。

じゃあ朝食の準備でもしようかとベッドからすり抜けると
右腕をつかまれた。

びっくりして振り返る。

「サスケ?起きてたの?」

「ん、おはよ」

寝起きのこのかすれ声、反則だってばよ。

「お前、オレに見とれてたろ?」

「べ、別に見とれてなんかっ」

みるみる赤くなるオレを、サスケは意地悪な目で笑う。

最近サスケはよく笑うような気がする。

性格は相変わらずだけど、どこか優しさが感じられる。

それはオレと一緒だから?

なんて、少しだけ自惚れてみる。

「ナルト」

「ん?」

サスケは、さっきまでオレの寝ていたところをポンポン、と叩く。

「な、なんだってば」

「わかんねぇのか」

ほら、またそうやって君は

オレのいっぱいいっぱいをさらりと飲み込んでしまう。

悔しいけど、

「…ん///」

今日は、今日だけは

「なんだ、素直だな」

許してあげてもいいかな。

―\―\―\―\―\―\







いとしい、いとしい。




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