09/21の日記

23:28
長いぜ
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長くなってまった。

アイヤー
わかんない人には本当にわかんないネタはいどーん!


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つい10年ほど前の話です。


ある所に、仲がとてもいい夫婦がいました。

若い男と、その2歳年上の女の夫婦でした。


2人はつい前日に婚約をしたばかりで、ぎこちない生活を送ってはいましたが大変幸せそうに見えました。



そして、いつの日か女の中には小さな命が宿っていました。


男は特殊な職業のため、なかなか家に帰ることは出来ませんでしたが

仕事を終え帰ってくる度に大きくなる女の腹を見て、とても嬉しそうな笑顔を見せます。


その顔を見て女もまた、幸せな気持ちになりました。



しかし

ある事件が
順風満帆な人生を一転させました。





女は不幸にも、事件に巻き込まれ命を落としてしまったのです。


原因は鋭利な物による殺傷でした。


妊婦を狙っての犯行だったようです。



男は怒り狂いました。

急いで祖国に帰り、犯人は誰だと騒いで廻りました。


そこで、優しい警察官がそっと教えてくれました。


あんたの嫁は、中学生に殺された。
それも学業に専念しないいわゆる“不良”にな、と。



男は仕事の都合により中学の教師をやっていた経験を思い出しながら
世の“不良”を呪いました。

大切な嫁どころか、子供まで奪うなんて。──殺してやる。


そう考えた時です。




女の体を検死していた部屋から、元気な声が聞こえてきました。

おぎゃあ、おぎゃあと。


男、気づけば扉を蹴破り声のもとを探します。



いました。小さくはありましたが元気な赤ちゃんです。


白衣の者達は驚愕の表情ですぐに赤ん坊を他の部屋に連れていきました。

検死をするためのこの部屋に、赤ん坊のための機械なんてなかったからです。



男にはもう、赤ん坊しか見えていませんでした。

必死に泣く我が子を視界を滲ませながら見ていました。



この子は、俺がちゃんと育てよう。
“不良”なんかにさせないために、ちゃんと育てるんだ。



男は密かにそう決意しました。

“不良”への殺意を、心の隅に隠しながら。







それから3年経って。

男はあまり帰れない仕事を辞め、新しい仕事に就きました。

すべては子供のために。


亡くなった女の名前の一字を取って、遥(ハルカ)と名付けられたその女の子は確かに、元気に育っていました。


何の問題なく。

そう、男はただ普通に暮らしていたかっただけなのに。


女の子は、ただ、神様に選ばれただけなのです。




ある日男が仕事から帰ってくると、いるはずの子供が家にいません。

これはかくれんぼなのだと、男はおどけながら部屋に入った時、机の上の置き手紙に気づきました。


全文読み終えた男は目を見開いて脱力し、膝をついて絶望しました。


手紙には、


私はやらねばならない仕事がある、と。
どうしても、“紅”と改名して仕事をしなければならない、と


子供らしい字で書いてそうありました。

紛れもない、“遥”の字でした。


男は放心から立ち直った後、3日3晩泣き続けました。


泣き、泣き、泣きました。




涙が枯れ、もう感情も枯れて果てている男は

思い出しました。



そうだ、嫁を殺した“不良”を殺してやる。



男は娘を失ったことで嫁の事件の憎しみを思い出してしまったのです。



男は考えました。

“不良”をより残酷に殺すにはどうすればいいかと。



そこで思い出しました。


男の姉には遥より4歳上の子供がいることに。


そしてその姉から直接、望まれて生まれた子ではない、と聞かされていました。

その子供を使って何かできないだろうか、と考えました。


──そうだ



男はすぐに姉の家へ向かいました。

姉は突然の来客に歓迎はしませんでしたが、子供を借りたいと言うと子供部屋へ案内してくれました。



子供はほぼ監禁状態により生きているようには見えませんでしたが、

男はそれでも家へ連れて帰りました。





それからしばらくして

男は10歳をこえた姉の息子に自分の昔の話をしました。


すると息子は申し訳なさそうな顔をして、重い口を開きました。



自分はこれからある場所へ行ってこなさなければならない仕事ある、

育ててもらって協力したいのはやまやまだが、“ゆや”になって仕事をするほうが大切である、と。



なんということでしょう。

男は1度ならず2度も神様に選ばれ、自らの子を手放さなければいけなくなってしまいました。



男はそれはいけない、それはダメだと必死に息子を止めました。

しかし息子は目をそらしたまま一向に考えを変えてくれません。



ついに男は泣き出してしまいました。

枯れたと思っていた涙も、嘘のように流れ出ます。


どうやらいつのまにか本当の息子のように愛を注いでいたようでした。




しかし息子はそれにさえ目をそらしたまま、ついには家を出ていってしまいました。


男は我が子を2度も手放した事のショックで、さらに殺意が強くなり

ついには6年後、本当に“不良”を殺してしまいます。


計画などもとよりなく、後はただ現場検証をされて警察に見つかるだけとなりました。


男が死んだように家でふさぎ込んでいた時、

戸が叩かれました。


警察だと思った男でしたが、戸の前に立つ人の顔を見た瞬間驚愕に歪みました。


それは6年前に出ていった息子でした。



どうしても気になって帰ってきました。
情報操作によりあなたが犯した殺人はもう存在しません。
今後の殺人はぜひ、俺に任せてください。



息子はしっかりとした口調でそう言いました。

すでに男を抜かす身長でそう言われたのですから、
男は何と言っていいか分からず強く抱きしめました。



息子が戻ってきたのがよかったのか悪かったのか

誰にもそれはわかりません。



──不良惨殺事件に続く。





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ごめんほんっま長いわ


つか今さらだけどなんで日記に載せたんだろう(´・ω・)


後で移動させとくんで石投げないでください。



あ、これの題名は
“長谷川さん物語”←



☆コメント☆
[夕月] 09-23 14:20 削除
はっせがわさーん!www
ま、まさか彼にそんな盛大な過去が……!

ゆや君が素敵すぎるぜゴルァ(・∀・)←

[永壱] 09-23 14:39 削除
後付けの後付けだから
なんかもう色々大変だったぞ長谷川さん。

「実は私、いい人だったんだ!」
「なに!? そうだったのか!」

をモットーにry

[夕月] 09-23 14:41 削除
なるほど、長谷川さんカワイソスキャラだったんだね!(^ω^#)

[永壱] 09-23 16:33 削除
可哀想…(`ーωー)…?

可哀想かコレ?←


どっちかっつうと長谷川さんうざくねぇ?(

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