便利屋さんと一緒

□第3章
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3 主犯













「トド松、指示出しは?」

“んー…今の所中にはいないなぁ。”

そう言うとトド松は十四松に声をかける

“十四松兄さんちょっと外1周してもらえる?”

“あいあい!!”

元気な声と同時に外ではものすごい靴音

瞬時に去っていったその音は容易に豪邸1周を終えられそうだ

“…ボスー”

「どうしたの?」

先程とは違い幾分テンションの低い声に驚き名無は声をかける

カラ松とチョロ松も不安そうにボスを見つめる

“またなんか拾っちゃった…捨てた方がいい?”

「チョロ松、行ってあげて。」

「あ、はい。」

ロイの経験がその言葉を口にする

名無は微笑みながらチョロ松に言うと自然とカラ松に笑いかけていた

「嬉しそうだな。」

「今更ながら、人って成長するんだなぁって。」

「全員相当したと思うぞ。」

「そうよねぇ。」

割と足の早いチョロ松は十四松がいる場所へ着いたらしくイヤホンに音が少し流れるが声が聞こえない

「チョロ松?どうしたの?」

“ボス、十四松兄さんが拾ったの人だよ。”

いつの間にか十四松にカメラを取り付けたのかトド松が声を出す

「どんなの?」

“…うーん。”

“んー、多分今回の司令塔かなぁ。十四松がぶつかっちゃって気を失ってます。”

やっとチョロ松が声を出すと名無は頷き理解する

「色々吐いてもらいましょうか。」

“デカいよー。”

「カラ松、行ってあげて。他全員集合。片付けてきてね。」










「ありがとうございました!!」

深々と頭を下げる夫婦に全員が照れくさそうに笑う

「へへ、なんもやってなきけどねー。」

「いえいえ!!こんな少人数であの大人数を倒してしまうし 、私達も助けてくださいました。」

「今後気をつけてくださいね。何かあったらまた。」

全員車に乗り込むと

夫婦に見送られ走り出す

「帰ったら一松、お願いね。」

「うん。」

「繋がっているといいけど…」

「名無。」

運転をする名無の太ももに手を当てたカラ松

赤信号で止まると助手席の彼を見る

「何があろうと俺達はハニーについて行くからな。」

「カラ松…」

ふとバックミラーを見ると六つ子と少女がニコニコしながら見ている

一松はニヤリという感じだが

「ホントに、私は恵まれているわね。」














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