song

□遥かなる時空の中で
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「螢の灯籠」


幾千万の雨は銀の絹糸(けんし)

金の風に揺れて時を織りなす


御簾(みす)越しにあなたの笑い声が響く

神遊びにも似た胸の高鳴り



花の雨に打たれて

我身の迷い消す

花の闇であなたが迷わないよう

螢を集めて灯かりをともす


朱に交わろうとも染まりはしない

そんなあなたらしさを見守りながら


現身(うつせみ)の自分と幻夢(まぼろし)の自分を

貝合わせのようにさがしてしまう


花の風に吹かれて

遥かな誓い抱く

花のようなあなたを照らし続けよう

螢のごとくただ密やかに


草木の私語(ささめごと) 
樹々の深い瞑想

息づくもの達があなたを慕う


花の闇に埋もれて

静かな夜明け待つ

花のようなあなたを守り続けよう

花冷えの中で心は熱い





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