song

□遥かなる時空の中で
169ページ/189ページ

「潮騒は生涯の相聞歌に…」



光る海が 見える丘に

そう永眠(ねむ)る 両親(ふたり)へと

君が僕の 大事な 女性(ひと)だと言いに来た


君の知らない 僕でしょう

苔むす小さな 奥津城(おくつき)に

愛を誓った…


ああ 潮騒の 相聞歌(そうもんか)よ

寄せては返す波は 永遠(とわ)に続く


ああ 生涯を 共にゆく 離さない

君は僕の隣(そば)に

僕は君の隣に


ふいに僕の 衣の中

忍び込み 泣いた君

とても強い 女性(ひと)ほど 幸せに弱くて


僕の知らない 君の知る

心が触れた 喜びに

包み込まれる…


ああ 眼差しの 相聞歌よ

心に掛けた謎を ほどき合って


ああ 償いの日々を今 封じ込め

君の為に生きる

僕の為に生きる


何故 時空(とき)を越え ここに来た?

何故 裏切った僕を また信じた?

ああ 何故 君は優しいのか?


…くちびるに止められた 独り語り…


ああ 潮騒の 相聞歌よ

抱き寄せて

波の歌を聴こう

終わりのない歌を…



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ