song

□遥かなる時空の中で
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「枷鎖の散華は涙」




行(ゆ)けと云うのか 手招くか

揺れる すすき野原

その時が来た この運命(はし)は

二度と 戻れない


守りたかった あなた

怨霊(けが)れた この身ながら 生き延びた

ああ その使命(わけ)を喪失(な)くし 暗闇の底に佇む


涙になれ 銀のしずく

風に舞い散る 枷鎖(くさり)の散華

八葉(つながり)から とかれた今

どこに 在ればいい?

誰に 問えばいい?


落ちてゆくのか 残るのか

揺れる 葉陰の露

言葉を持たぬ 影法師

告げる 術もない


守りたかった あなた

怨霊(けが)れた この身ながら 幸福で

ああ 溜息をとめて 温もりを心に隠す


想い映す 蘇芳の色

風に舞い散る 紅葉の散華

残り香という 一縷(ほそ)き絆

そばに 在りたいと

別離(はな)れ たくないと


…時は過ぎて 時は満ちた それでも何故 浄化(き)えたくない…


この怨霊(けが)れた この存在

あなた あなたが 許してくれた

加護(すく)いだった その笑顔を

どうか 奪(と)らないで…


涙になれ 銀のしずく

風に舞い散る 枷鎖(くさり)の散華

八葉(つながり)から とかれた今

そばに 在りたいと

天に 祈るだけ…



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