リレー小説!

□奇跡か否か、
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あの後遅れて来た友達と別れてからあたしは、一人暮らしなので近くのお店で晩御飯の用意を買って帰る。



「最近はなんでも高いわね…。お菓子一つ買うかも迷っちゃうわ」


と、店の入り口にはってある広告をまじまじと見ながらつぶやき、かごを取って店内を回る


「ふんふん…、今日は山芋とマグロが安いから鉄火丼にでもしますか」


久しく食べていないので、少し大きめの物を買った




「お菓子は……あきらめよう、うん」


会計を済まし、バイトをもう一つ増やそうか、と考えていたら道の前方に白い「なに」かがいた





「ひゃ、あ、アレな、によ…?」



看板なのだろうか、いやでも昨日はあんなもの無かった
と、いうより街灯に照らされてひかり、ふよふよと動いている


「お化け…とかじゃあないわよね…。こ、怖くなんかないわ…!」



意を決しておそるおそる近づいてみると「それ」がばさっと動いた




「きゃ、」


叫ぼうとしたら口元に何かが当てられた


な、なによこれ!?お化け…じゃないわよね、触れられてるもの!
じゃあ…変質者…!




逃れようとじたばと動くと声が聞こえた


「オ、オレは何もしねぇぞぉ!…って、昼間ぶつかったやつじゃねーかぁ?」







…え?


ゆっくりと顔をあげてみてみると昼ぶつかった白銀のイケメンさん
とりあえず手をどけてもらうために口元にある手をポンポンと叩く

幸い鼻は押えられていなかったので、息はできていたが



「苦しい、です」



「す、すまねぇ…。いきなり後ろから来たからびっくりしてよぉ」



「いえ、こちらこそ、お化…すみません」



イケメンさんは少しはてなマークが浮かんでいたが、失礼なので黙っておこう



「あ、そうだぁ、ついでに道聞いていいかぁ?」


「ああ、いいですよ。…えっと、どこですか」


「ここ何だが……」





とイケメンさんはポケットから地図を取り出してきた


「この赤の丸印んとこだぁ」



「え、ここって」


あ た し と 一 緒 の ア パ ー ト で は な い で す か !



え、なにこれ偶然!?嵐がホントに来ちゃったよ!トルネードだよ!



「あ、あの、一緒のアパートなんで、行きます?」


「うぉお、そうかぁ。じゃあ安心だなぁ」



何故に?



「どうしてですか?」


「だって今日二回あったじゃねぇかぁ。日本で言うと縁がある、だろぉ?」


ちょっと笑いながらいうイケメンさん
なんか違う気もするけども…




「まあ、そうですね」


そう言われるとちょっと嬉しい気もする


「あぁ、それと敬語いらねぇぞぉ。俺の事は…スクアーロって呼んでくれぇ」


「う、うん!分かったわスクアーロ」



「じゃあ、アパート連れてってくれぇ」







そのあと本当にびっくりしたわ!


だって部屋が隣なんだもの

これってやっぱ







いやいや、運命でしょ!



結局、なんやかんやで晩御飯は一緒に食べましたとも。



20100415

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