11/26の日記

23:01
べたな展開に挑戦する(自宅周辺編)1:幸村夢
---------------
『明日、私の誕生日なんだ!』

学校で友達には言ったのに、彼にだけは伝えられなかった。タイミングを逃して、気づいたらもう夜。
今更伝えるのも忍びなくて、私は寝ようと布団に潜り込んだ。

でもなかなか眠れないで、何度も何度も寝返りをうっては溜め息。きっと言えなかったことの心残りが眠れない原因なんだろう。

 ピロロロン ピロロロン…

枕元の携帯が鳴る。これは彼専用の着信音。
こんな時間に?と思いながらも慌てて電話に出る。


「もしもし!?」

『よお。…起きてたのか?』

「ゆ、幸村くんこそ…」

『はは。だってお前に伝えなきゃいけねぇことがあるからよ』

「え?」

「なあ、窓の外、見てみろよ」


言われた通りに閉めていたカーテンを開けて、外を見てみると、携帯片手に此方を見上げる幸村くんが其処にいた。


『誕生日』おめでとう」


窓を開けると、彼の声が確かにそこに居ることを教えるように聞こえた。

ディスプレイの表示が、丁度0時0分になっていた。





まさかの現(学?)パロ

べたな展開に挑戦する5題(自宅周辺編)
1.誕生日になった瞬間の電話、窓の外にいる彼

配布元
確かに恋だった

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ