AGAIN
□誓 『約束』<済>
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「サクラ!」
「悟!!」
彼らのよく使う待ち合わせ場所。噴水のある公園。
サクラは、その公園の入り口にバイクに寄り掛かっている黄河へと近づいた。
<因みに、黄河のバイクは海軍のエンブレムのステッカーが貼られた、黄河が改造した彼のオリジナル仕様。>
黄河の姿を見た途端に自然と早足になり、何時の間にか走りだしている。
「おい、走ったら転ぶ・・・!」
そう彼が云おうとした時、
「Σきゃっ?!」
坂本が足下の段差に躓き、大きく身体が傾いた。
「Σサクラ!」
「っ?!」
そう云う黄河の声と共に、彼女の身体の傾きが止まる。
坂本が恐る恐る目を開けると、目の前には黄河がいた。
現在、彼の腕の中にすっぽりと納まっている。
この時、初めて
坂本は、黄河が本当に軍人なのだと改めて感じていた。
彼の見かけによらず、転んだ自分をしっかりと余裕で支えられる程の力強さと、筋肉のついているであろう身体つきの感触によってそう思ったからだった。