妄想小説

□主人は執事の意のままに…
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「どうでしたか?今回のパーティは?」

主人のシエル、その執事のセバスチャンは
たった今終わったパーティー会場を後にした。

「ま、まぁまぁだな…」

いつもは強気なシエルの口調がなんだか今日はいつもと違う。

「いかがなさいましたか?」

セバスチャンはシエルの方を見た。
微かに体が震えているのがわかる。

細い手がシエルの額に触れた。

「!」

それは驚くほどの高熱だった。

「…!熱じゃないですか…!」

「ね、熱っ…!?」

シエルは気が遠のいていく中で、とっさに差し出したセバスチャンの腕の中で
意識を失った―…




――…

「目が覚めましたか?坊ちゃん?」

「…こ、ここはどこだ?」

「近くにあった山小屋ですよ」

「…セバスチャン、寒い」

「ご自分で気づいておられなかったんですか?…それと―…」

セバスチャンはシエルに向かって歩いてくる。

「今、どういう状況かお分かりですか?」

「っ!」

シエルは座ったまま体がしめつけられている感覚を感じた。

腕を上げた状態で手首が柱にくくりつけられ、
腰にもロープがつないである。

「な、何をしているセバスチャン!」

「寒いんでしょう?でしたら今から体のそこから
温めて差し上げますよ?」

そう言ってセバスチャンはどこから出したのか
ビンに入っている薬のようなものを無理矢理
シエルの口に押し込んだ。

「んぐっ!!」

突然、体の奥からわきあがるような熱さを感じた。

セバスチャンは手つき良くシエルの服を脱がしていく。

「やっ、やめ……!」

あまりの熱さで言葉が続かない。

「さすが即効性ですね。よく効きます」
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