リクエスト
□屋上 前編
1ページ/2ページ
あたしが彼と出会ったのは、突然だった。
−−−−1年前の春・・・。
『ふわぁぁ〜・・・授業めんどい・・・。』
あたしは授業をサボった。
だって・・・
めんどうなんだもん。
いつも寝るときは保健室なんだけど、
今日は保険医の高杉先生は出張中でいなかった。
『どこで寝ようかなぁ……あっ!あそこでいっか♪』
あたしは、階段を駆け上ると重いドアを開けた。
すると、ぶわっ!!と、風が吹いた。
そう、屋上だ。
すでに先客がいたみたいだ。
その人の横まで行くと、あたしはゴロンと寝転んだ。
「アンタもサボりですかィ?」
突然、声をかけられた。
『まぁ…あなたもですよね?』
「そうでさァ…。授業めんどいもんでねィ。」
『同感』
そこで会話が切れて、あたしの意識も切れた…。