桐青

□愛して愛して愛して
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ああ苦しい
うまく息ができない
痛い
気持ちいい
温かい
熱い


「ふ…っ、りお…」


右耳から直接伝わるいやらしい水音。
輪郭を舌でなぞられ生暖かい息をかけられる。冷たくて熱い、変な感じ。
敏感な部分に歯を立てられ、じわじわと焦らしながら舌を奥の方へと進めてくるそれが、ぞくぞくして体を捩る。
耳のすぐ傍の口が笑った気がしてうっすら目を開けると意地の悪い笑顔。


「準さん、そんなに、気持ちいっ?…声、大きい…よ」

片方の耳は犯されて使えない。脳の半分以上はくちゅくちゅと鳴っていて、もう片方が聞いているのはお前の荒い息と低く囁く声。
自分がどんな声で、どれくらい声をあげているかなんて片耳じゃ判らない。

くすぐったくて焦れったかったのがだんだん、熱くなって感度が鈍る。


「はんッ!…は、あ…ああ!」
「かわいい、準さんっ」


利央がいなくなって冷たくなった耳がまた変に感じてしまう。

唇が首筋を通りながら、じわっと痛みが広がる。すぐにまた下へ移動し、ピンと起った突起の周りに舌を這わせる。


「あ、んッ…あぁ、りお…やだ」


べろっと舌全体で突起を下から上に舐め上げられ、ずんと疼く。

「舐める前からっ、起っちゃって…準さんやらしい、ね」

わざと歯を当てながらしゃべるのも敏感に感じ取ってしまい、無抵抗に身体が跳ねる。



利央が突き上げるたびに反り起った自分のが腹について濡れる。ぬるっとした感触が堪らなくやばい。
熱をぶちまけてしまいたくなる。


利央を受け入れてる場所は少しの痛みとそれ以上の快楽。お互いの蜜で粘着質な音を出して抽挿を繰り返す。
俺のも利央の手によって扱かれもう堕ちる寸前。


「や、りお!あ…や、イクっ」
「んっ、オレもっ」


ベッドの軋む音
乱れ濡れたシーツ
落ちた掛布団

そんなことどうでもいい。



気持ちいい
利央を感じる
ただそれだけ



お互い欲望を弾けさせた後は乱れた息を掛け合うようにキスをして名前を呼び合う。

「りお…り、ぉ…っ」

「準さん、好きだよ…はぁ、好き」


俺が名前を呼ぶと、こいつは愛を囁いてくれる。


「俺も」


好きだ

だから
俺と一緒に堕ちようか



2009.8.28



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