桐青

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「利央」


珍しく物事を考えてさっきからムズカシイ顔をしている準さん。
オレの名前を呼びながらオレの胡坐の上に跨って座り、首に腕を絡めた。


「なあに?」

「俺、女だったら良かったな」

「え?どして?」

「…女だったら良かった!」


おでこ同士をくっつけながら準さんは主張する。少し揺らいだ瞳で。
でもすぐにそれは逸らされた。



「そりゃァ、準さんが女だったらすっごいキレイだろうけど…
準さんが男で、野球やってて、投手してるから出会えたんだし、好きになったんだよ?

オレは準さんが女だったら…なんて思ったことないよ」


ほんのり頬を紅くしてオレの肩に顔をうずめた。
それがかわいくって頭を撫でる。
今日はほんと素直。どうしちゃったんだろ?



準さんの顔が近付いて反射的に目を閉じる。
軽く唇が触れてリップノイズを立てて離れた。



「準さん、好き」

「俺は…それ以上」



今度は体を引き寄せ合い想いのままに唇を合わせた。








第1弾拍手お礼SSSでした☆



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