王道小説
□黄緑色とキュウリ好き
1ページ/3ページ
さんさんと日の光を浴びた溢れんばかりの緑
ここは、アジト内にあるゼツの畑
畑と言っても野菜だけでなく花や薬草など色々育っている
ゼツはとても楽しそうに水やりをしたり、雑草を抜いたりと世話をしている
俺は そっと近付くと
「それは何の植物なんだ?」
と、話しかけてみた
ゼツはよっぽど夢中だったのか、今俺の存在に気付いたと言わんばかりの顔で俺を見やると
「あれ、マダラ、野菜に興味あるの?
これはねキュウリだよ」
「今年ハ凄ク元気ナンダ」
とても嬉しそうに答えた
だが、俺に向けていた視線はすぐにキュウリに戻してしまった
キュウリ……か…
「キュウリなんかも育てられるのか
凄いもんだな」
俺は感嘆の声を漏らし
ゼツのすぐ隣にソレを覗き込むようにして座りこんだ