長編2
□かぐや姫 1
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月詠は問うた。
自分の顔の傷が無かったら、違った道があったのだろうか?と。
俺は言った。
変わらないだろう、と。
その気持ちは変わらない。
どんな道を歩もうとも、月詠の魂の輝きが消えることはないだろう、と思った。
大切なものの為に戦い、
大切なものの為に傷つき、
同時に、戦う相手の痛みも知る。
強く優しいこの女は。
だから惹かれた。
自分に無い強さを持った、この女に。
だから
護りたいと思った。
自分を傷つけてでも、大切なものの為に戦う。
その魂を護りたい、と思った。