長編2

□7(完)
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夢の中で銀時は言った。

辛い時は、泣けば良い。

辛い時は、逃げても良い。

何処へ行っても、俺はお前を護るから。

何処へ行っても、俺はお前を見つけるから。

その言葉は、果たして彼の人に伝わったのか。

もう一度、銀時は大きな声で叫ぼうとした。






俺は・・・





「銀ちゃんーー!!」

「銀さん!!」


銀時が目にしたのは、白い天井。

そして、心配そうに自分を見つめる、新八と神楽の顔だった。



意識を失ってから数日後。

銀時は、ようやく目を覚ました。


***********

どうやら、夢魔とかいう化け物のせいで、夢の世界にいたらしい。

夢魔を捕まえるのに大奮闘した新八と神楽からは、その武勇伝を何度も聞かされる事となった。

「で、何の夢みてたんですか?」

「・・・覚えてねぇ・・」

「嘘ついちゃダメアル。正直に話すネ。」

「本当に覚えてねぇんだよ!!」

本当に、覚えていなかった。

起きた当初は少しは覚えていたのだが・・時間が経つ毎にそれは薄れていった。

たまが夢の世界に入ったというので、夢の内容を聞いてみたのだが「銀時様から誰にも言わないように言われました。」と言われ、答えてもらえない。

「・・・ま、いっか。所詮、夢だし。」

夢はともかく、体の方は驚異的回復力を見せ、すぐに退院の運びとなった。
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