長編2

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新八と神楽は、江戸の街中から少し離れた、とある田舎町へ来ていた。

バスを降りると、そこにはのどかな田園風景が広がる。此処が、長谷川の田舎だった。

その村の一角に、小泉七雲(なくも)の家があった。 



本名はラフカディオ・カーンだと名乗ったその天人は「地球の昔話はとても奥深いです。」と笑顔で語った。

新八達に茶を勧めながら、七雲は語った。




「その猫の話は、私も知っていますよ。長谷川さんとやらがおじい様とやらから聞いた話と、地主さんが語られた話は、多分、同じ話だと思います。」

「なら、これについて詳しい話を知りませんか?」

「そうですね。私が調べた限りの話、ですが。あれはおそらく例え話なんですよ。」

「どういう事アルか?」

「昔話というのはね、お嬢さん。得てして、権力者が自分の行いを正当化する為に作られた物なんですよ。」

「よく分かりません。」

戸惑う二人に、まあ長い話ですので。と七雲が茶をすすめる。

「まあ、僕が調べた限りの話ですけどね。聞いてみますか?」

七雲の言葉に、二人は頷いた。




「あれは・・・猫の話では、無いんですよ。」
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